2022/2/19 14:00「フリーランス・トラブル110番」1周年シンポジウム 相談から浮かぶ 雇われない働き方の課題

 フリーランス、雇用によらない働き方の無権利状態がコロナ禍で浮き彫りになるなか、政府は「フリーランス保護法」の制定を検討しています。フリーランス、雇用によらない形で働く人たちが安心して働き、暮らすためには何が求められているのでしょうか。

 たくさんの相談が寄せられている「フリーランス・トラブル110番」(第二東京弁護士会が受託)の相談実績とともに、あいまいな雇用、雇用によらない働き手の相談と解決にとりくんできた労働組合の経験を交流することから、課題を探ります。

 

第1部 「フリーランス・トラブル110番」に寄せられた相談 

【報告】

厚生労働省在宅労働課・青木穂高 さん/第二東京弁護士会・山田康成弁護士

 

第2部 労働相談の現場から

【報告】

Wor-Qサポートセンターのとりくみ河野広宣・連合総合組織局長
ギグワーカーの労働トラブルにとりくむ:プレカリアートユニオン 清水直子執行委員長
キャバ嬢がキャバ嬢を守る:キャバ&アルバイトユニオンOWLs 大草由希・共同代表
ワットライン、学研教室指導者の要求と課題:森治美・全国一般東京地本委員長
雇われない働き方の人たちの権利を守る:朝倉れい子・全国一般三多摩労組書記長
出版フリーランスの相談と交渉による解決例:出版ネッツ 杉村和美執行委員
音楽家の相談と働く条件の改善:日本音楽家ユニオン 土屋学・代表運営委員

 

第3部 報告者、参加者の討論

 

とき :2月19日(土)14:00~17:00

ところ:ZOOMウェビナー(要事前申し込み) 

事前登録 → https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_tT0NOJTZR3addJQs6vwXZQ


主催:日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)フリーランス連絡会
03-3816-2988
mic-un@union-net.or.jp

 

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「フリーランス・トラブル110番」1周年シンポジウム
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2021 総選挙 政党アンケート 「フリーランスの保護に関するアンケート調査結果」 2021 年10 月20 日

 日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)は、10 月 31 日に投票日を迎える第49回総選挙に際し、フリーランスの権利と保護施策に関する各政党の考え方と選挙公約に関するアンケートを実施し、各政党から寄せられた回答をMIC公式サイトに掲載しました。フリーランス、雇われない形で働く当事者をはじめ、広く有権者の投票行動の参考となるよう、メディアのみなさまにお知らせいたします。

 

 政党アンケートの対象は、自由民主党、立憲民主党、公明党、日本共産党、日本維新の会、国民民主党、社会民主党、れいわ新選組、NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で(NHK党)で、公明党と日本維新の会を除く7党から回答をいただきました。

 

 今回の調査では、近年重要な政策課題に浮上しているフリーランスの権利、保護に関する各政党のスタンスと考え方が浮き彫りになりました。公式サイト掲載のとおり、「フリーランスの権利保護やセーフティネットの整備」については「積極的なとりくみが必要」とのスタンスで各政党の回答が一致しました(「問1」)。公約に盛り込んでいる政党も多く(「問2」)、心強い結果です。他方、失業給付、労災補償、傷病手当金、出産手当金、インボイス制度など、各論的な施策についての質問(「問3」「問6」)では回答が分かれました。ハラスメント防止は、回答された全野党が「法律の対象に」とした一方、自民党は「法制化に当たっては論点が多い」としました(「問5」)。

 

 労働者性(労働法上の労働者の範囲)拡大についての質問(「問4」)も、各党のスタンスが分かれました。現場の実態を伝えるなど、私たち当事者団体側の課題もわかりました。

 

 回答にご協力いただいた政党、ご担当者のみなさまに感謝を申し上げます。有権者の皆様には投票の際に、各党の回答を参考にしていただければと思います。MICフリーランス連絡会はこれからも、他の労働団体、文化芸術関係団体とも連携しつつ、フリーランスの権利確立、誰もが安心して働ける社会をめざしてとりくみを続けていきます。

MICフリーランス連絡会

プレスリリース

2021年10月20日

 

日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)フリーランス連絡会

座長 緒方承武

〒113-0033 東京都文京区本郷4-37-18 いろは本郷ビル2階

電話:03-3816-2988 FAX:03-3816-2993

アドレス:mic-un@union-net.or.jp

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フリーランス政党アンケート調査結果まとめ(21-10-20)
2021_10_20MICFreelance_Protection_Questi
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MIC長崎フォーラム2021

核のない世界を!「継承 〜新しい時代へ〜」

8/8(日)13:00〜

YouTubeで見られます!(〜2021/9/7まで) 

https://youtu.be/hhPWLjJDLk4

 


2021/3/13(土)3/14(日)女性による女性のための相談会@新宿区立大久保公園 10:00~17:00

Twitter https://twitter.com/sodanforher2021

@soudanforher2021




2020/12/6に開催されたオンライン勉強会 私たちフリーランスの労働者性を広げるために2020動画(第1部、第2部)をYoutubeでご覧いただけます

 

第1部

https://youtu.be/UQH0RsvQcA4

 

第2部

https://youtu.be/YESOGnV2D1w

 

第3部(締めのご挨拶)

https://youtu.be/krUHm1Ltr44 

 


フリーランス・トラブル110番

 

フリーランスのためのワンストップ相談窓口が開設されました!
https://freelance110.jp/

 

 


オンライン勉強会 私たちフリーランスの労働者性を広げるために2020

労働法学者・脇田滋先生が7月に「ディスガイズド・エンプロイメント 名ばかり個人事業主」を編著され、学習の友社より出版されました。

フリーランス当事者による報告と、そこから浮き彫りにされた問題点と今後の展開を、諸外国の例などから考察する良著です。

ぜひご参加ください。

 

【日時】2020年12月6日(日) 18時~21時(休憩あり)

【料金】無料

【主催】MICフリーランス連絡会 日本俳優連合

【協力】学習の友社

【申込みURL】

 https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfyum77jFp-WtIb45c2CYg04jz6XibzbThqUmjDtxVbRoU4lQ/viewform

 


 

MIC広島フォーラム2020

「被爆75年 日韓、新たな交流へ」

8/5(水)13:30~

YouTubeで見られます!

 

https://youtu.be/3ysHRZ8mrxA

 

 

2020長崎マスコミフォーラム

「被爆75年 創造で語り継ぐ長崎原爆」

8/8(土)13:30~

YouTubeで見られます!(9/7まで)

 

https://youtu.be/_03TRuZEOuo

 


 

日本労働弁護団 「新型コロナ労働問題」全国一斉ホットライン実施と「Q&A」 2020/3/26

新型コロナウイルスに関わる労働問題

 

新型コロナウイルス感染症(以下、「新型コロナ」といいます。)に関して発生しうる労働問題について、

Q&Aを用いながらまとめました。

働いている中で、新型コロナ問題で「困ったな」と思ったことがあったら、ご参考ください。

また、一人で悩まず、ぜひ、弁護士や労働組合に相談してください。

具体的な相談先については、このQ&Aの最後に記載しますので、ご参照ください。

 

目次

1 賃金

2 感染予防

3 感染してしまった場合

4 会社による自宅待機命令

5 解雇・雇止め

6 内定取消し

7 退職勧奨

8 残業・長時間労働

9 休暇

10 時差出勤・テレワーク

11 ハラスメント

12 派遣

13 公務員

14 フリーランス

 

【相談先一覧】

 


経済産業省 新型コロナウィルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ



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【お知らせ】

●新型コロナウイルス感染症の影響を受ける事業者向け新たな支援策(経産省関係)について

~フリーランスを含む個人事業主について、実質的な無利子・無担保融資を実現~

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新型コロナウイルスの感染が広がる中、観光客の減少や部品の調達・供給等の停滞など

 

観光関連産業や製造業など影響が長期化していることを踏まえ、

政府は3月10日の対策本部で、個人事業主を含む中小・小規模事業者の資金繰り対策に万全を期すため

日本政策金融公庫に特別貸付制度の創設などを盛り込んだ第2弾となる緊急対応策を決定・発表致しましたのでお知らせいたします。

特に、フリーランスを含む個人事業主について、実質的な無利子・無担保融資を実現しております。

 

なお、資金繰りに関して、中小企業庁に金融相談窓口を設置しましたのでお知らせします。

中小企業金融相談窓口:03ー3501ー1544(平日・休日9:00~17:00)

https://www.meti.go.jp/press/2019/03/20200311003/20200311003.html

 

ご相談がございましたら、お手数ですが各相談窓口または当局中小企業課にご連絡ください。

<各相談窓口>

https://www.meti.go.jp/covid-19/sodan_madoguchi.html

関東経済産業局中小企業課:048-600-0321(9:00~17:00)

 

◆緊急対応策

○支援策パンフレット(★最新)

https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/pamphlet.pdf

 

○政府 新型コロナウイルス感染症対策本部

(緊急対応策【概要・本文・規模】参照)

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/novel_coronavirus/taisaku_honbu.html

 

○経済産業省 新型コロナウイルス感染症関連ページ

https://www.meti.go.jp/covid-19/index.html

 

○中小企業庁 新型コロナウイルス感染症関連ページ

https://www.chusho.meti.go.jp/corona/index.html

 

○首相官邸 新型コロナウイルスお役立ち情報ページ

https://www.kantei.go.jp/jp/pages/coronavirus_info.html


<参考>

◆ものづくり補助金・持続化補助金・IT導入補助金の公募開始について

○ものづくり補助金

公募開始:令和2年3月10日(火)17時

受付開始:令和2年3月26日(木)17時

第1次締切:令和2年3月31日(火)17時

※申請にあたっては、GビズIDプライムアカウントの取得が必要

※通年公募とし、約3ヶ月おきに締切を設ける予定(次回の締切は5月頃を予定)

<事務局:全国中小企業団体中央会ページ>

https://www.chuokai.or.jp/hotinfo/reiwamono-0326koubo20200310.html

 

○持続化補助金

公募開始:令和2年3月10日(火)

受付開始:令和2年3月13日(金)

第1次締切:令和2年3月31日(火)[締切日当日消印有効]

第2次締切:令和2年6月5日(金)[締切日当日消印有効]

第3次締切:令和2年10月2日(金)[締切日当日消印有効]

第4次締切:令和2年2月5日(金)[締切日当日消印有効]

<商工会地区事務局:全国商工会連合会>

http://www.shokokai.or.jp/jizokuka_r1h/

<商工会議所地区事務局:日本商工会議所連合会>

https://r1.jizokukahojokin.info/

 

○IT導入補助金

公募開始:令和2年3月13日(金)

公募締切:令和2年3月31日(火)

新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響を鑑み、

在宅勤務制度(テレワーク)の導入に取り組む事業を優先的に支援します。

詳細は、本公募の公募要領(以下事務局ホームページより入手可)をご覧ください。

<IT導入補助金2020 事務局ホームページ>

https://www.it-hojo.jp/

 


2020 年 3 月 5 日

新型コロナウイルス感染症に係る働き手支援についての緊急要請

内閣総理大臣 安倍晋三殿

内閣官房長官 菅 義偉殿

厚生労働大臣 加藤勝信殿

日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)

(新聞労連・全印総連・民放労連・出版労連・映演共闘・映演労連・広告労協・音楽ユニオン・電算労)

 

 新型コロナウイルス感染症対策での日ごろのご尽力に敬意を表します。それに関わる労働者支援について、加盟単産に、多くのフリーランス、雇用類似就労者が加入している労働団体として緊急に要請いたします。

 3 月 3 日、菅義偉官房長官は閣議後会見で、学校の臨時休校に伴い仕事を休んだ保護者の収入減への手当についての質問に答え、「(厚労省が 3 月 2 日に発表した)今般の助成金については事業主と雇用関係にない方は対象となりませんが、フリーランスを含む事業者に資金繰り支援として、経営相談窓口の設置や、日本政策金融公庫等による緊急貸し付け、保証枠としての 5000 億円の確保等の措置を講じる」と述べました。

それに先立つ 2 月 28 日、衆議院予算委員会で安倍首相は、フリーランスへの対応を問われ、「働く方々への不利になることのないよう雇用調整助成制度の拡充補完なども含めて、様々な対応の検討を進めてまいりたい」と答弁しました。

 政府がフリーランス保護の検討に踏み出したことは評価しますが、フリーランス、雇用類似就労者は「事業者」というより生身の働き手です。感染の収束時期が見通せない中、「返さなければならないお金は安易に借りられない」との声も出ています。

 法制度上の困難は種々あるでしょうが、感染症のリスクも、子育ての大切さも、仕事と収入が失われる際の痛みも、雇用・非雇用の別はありません。この緊急事態に際し、「事業者を対象とする資金繰り支援の貸付」という旧来の中小企業支援策の枠にとどまらず、雇用であれ非雇用であれ、生身の働き手の生活を国が支えるという視点から、学校休業に伴う新たな助成金制度や雇用調整助成金に準じた、給付型支援に踏み込む対応の検討を要望いたします。


「事業主が職場における優越的な関係を背景とした⾔動に起因する問題に関して

雇⽤管理上講ずべき措置等についての指針(案)」に係るパブリックコメント

(2019年12月20日)

 

 放送にかかわる仕事をしている⼈なら誰でも個⼈で加⼊できる⺠放労連放送スタッフユニオンは、厚労省の「事業主が職場における優越的な関係を背景とした⾔動に起因する問題に関して雇⽤管理上講ずべき措置等についての指針(案)」(以下「指針案」)に対し、以下のように意⾒を述べる。 

 指針案はまず、パワハラについて「職場において⾏われる1優越的な関係を背景とした⾔動であって、2業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、3労働者の就業環境が害されるもの」と定義されているが、これでは実態を捉えきれない。パワハラは職場に限らず、終業後の居酒屋や宿泊先などでも多発している。また「業務上必要かつ相当な範囲」というあいまいな規定が、かえってパワハラを否定する理由として利⽤されかねない。

 そして、パワハラに「該当する例」が例⽰されているが、具体的な事例が乏しく、指針案として極めて不⼗分である。「⾝体的攻撃」には「机を叩く」「当たらないように物を投げる」などの間接的な暴⼒も含まれるべきであり、また⾦銭⽀払いなどをめぐる「経済的な嫌がらせ」も該当例に加えるべきである。また、「パワハラに該当しない例」は、加害者側や事業主に「⾔い訳」を⽤意することにもなるため、全⾯的な削除を求める。

 パワハラ防⽌の措置義務としては、すべての労働者を対象とした最低年⼀回の研修が必要で、その研修内容も、どのような⾏為がパワハラに該当し、懲戒処分の対象となるのかについて具体的に⽰すべきである。就業規則でパワハラ⾏為を懲戒処分の対象とすることや、事業主はパワハラ防⽌規定の職場への徹底を求めることも指針案に明記すべきである。そして、相談者の⽴場に⽴って有効に機能する相談窓⼝の設置、相談者の秘密厳守や相談したことによる不利益取り扱いの禁⽌なども明記すべきである。

 加えて、事業主向けの研修についても受講を義務とすべきである。研修は、被害者に寄り添う対応とは何か、加害者も被害者も出さないようにするために事業主はどう取り組むべきか、再発防⽌策、どんなに素晴らしい仕事をしてもハラスメントをする⼈は経営のリスクとなること、事業主のハラスメント根絶宣⾔例などを盛り込んだ内容にすべきである。

 また、さまざまな労働者が発注元や取引先などの第三者からハラスメントを受ける事例が多数報告されているが、指針案では、第三者からのハラスメントに関する事業者の取り組みは「望ましい措置」にとどまっているのは極めて問題である。雇⽤関係になくても業務上の「発注者」という優越的関係を背景としたハラスメントは番組制作や放送の営業職などでも報告されており、こうしたハラスメントの防⽌には、発注者企業が雇⽤管理上の配慮または措置を求める「義務」を指針に明記する必要がある。

 とくに、フリーランスで働く者には、企業が社内向けに設置した相談窓⼝は利⽤できず、労働局などの⾏政の窓⼝も事実上使えない状況で、現状では相談先が⾒当たらない。また、フリーランスについても、ハラスメントを相談したことによる「不利益取り扱いの禁⽌」なども「義務」として指針に明記されない限り、⽴場の弱いフリーランスは安⼼して相談することもできない。

 このほか、性的指向・性⾃認に関するハラスメントは「SOGI(Sexual Orientation and Gender Identity)ハラ」と呼称され、性的マイノリティの労働者の労働環境を悪化させるうえ、深刻な⼈権侵害を引き起こすものと⾔えるが、ハラスメント防⽌の法整備の中では直接的な規制の対象となっていない。しかし、法改正を審議した衆議院・参議院の附帯決議でも⾔及されていることから、指針案にSOGIハラ防⽌についても具体的な該当例や措置義務について盛り込むべきである。

 指針案は全体として、パワハラの加害者側や事業主を免罪するためのような⾊合いが強く、被害者保護という本来の趣旨に⽴ち返るべきである。ハラスメントに際しては、被害者側に可能な限り寄り添い、被害者の意向に沿った解決がはかられるよう、指針案は全⾯的に⾒直される必要がある。

 

 

以 上


「事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して

雇用管理上講ずべき措置等に関する指針(案)」に関する声明

 

2019年12月5日

協同組合日本俳優連合

日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)フリーランス連絡会

一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリアフリーランス協会

 

 2019年11月20日、厚生労働省労働政策審議会雇用環境・均等分科会における議論をもとに、「事業主が職場における優越的な関係を背景とした

言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等に関する指針(案)」(以下、指針案)が出されました。

フリーランスへのハラスメント対策については、12ページの「6」に、「ハラスメントを行ってはならない旨の方針の明確化を示す」ことに加え、「相談があった場合には、その内容を踏まえて、4の措置(雇用労働者を対象とする事業主が講ずべき措置の内容のこと*)も参考にしつつ、必要に応じて適切な対応を行うように努めることが望ましい」という文言が入ったことは一歩前進だと思います。しかし、「望ましい」との表記では実効性あるハラスメント対策とはなりえません。さらなる修正を求めます。

 

1、参議院附帯決議九では、「2 自社の労働者が取引先…等に対して行ったハラスメントも雇用管理上の配慮が求められること」を明記することと書かれています。私たちは、2019年9月9日付「フリーランスへのハラスメント防止対策等に関する要望書」(厚生労働省、ならびに労働政策審議会の委員にも提出)、および10月23日付「『指針の素案』に関する緊急声明」において、この附帯決議を適切に指針に反映させてほしいと訴えてきました。同内容を求める署名も、12月5日時点で9,975筆集まっています。また、11月21日の審議会の議論の中でも、労働者側委員から「『望ましい』というのでは実効性がない。雇用管理上の配慮義務にすべき」といった意見が出されました。しかし、この国会での附帯決議ならびに私たちの声が指針案に十分には反映されていません。

 

2、私たちは、今夏、「フリーランス・芸能関係者へのハラスメント実態アンケート」調査を行い、その結果を9月10日に記者会見で発表しました。厚労省、労政審の委員にも、お渡ししてあります。調査結果では、いかにフリーランスへのハラスメントが多く発生しているか、ハラスメントによって就業環境が害されたり苦痛を与えられたり健康が損なわれているかが明らかになっています。調査結果の「誰からのハラスメントか?」との質問には、「発注者・取引先・クライアントの従業員、経営者」との回答が上位を占めています。まさにこれは、仕事上の「発注者」という優位な関係を背景としたハラスメントであり、発注者企業の事業主が雇用管理上の配慮または措置を講じない限り、つまり事業主に何らかの「義務」を課さない限り、フリーランスへのハラスメントを防止することはできないということです。とりわけ、フリーランスは労働局などの行政の窓口も使えない状況で、現状では相談先がありません。また、調査結果では「ハラスメントを相談しなかった理由」の上位に「仕事がなくなるなど不利益を被る恐れ」があがっています。相談体制の整備に加え、「不利益取り扱いの禁止」なども「義務」として明記されない限り、フリーランスは相談することすらできないでしょう。

 

内閣府の調査では、フリーランスは341万人といわれています。すでに私たちは社員と共に働き、それぞれの業界を支えています。今後も増えるであろうフリーランスの就業環境を整えるためには、ハラスメント問題への対処を欠くことはできません。フリーランスへのハラスメント対策を実効性あるものにするために、指針に「事業主の雇用管理上の配慮義務」または「同措置義務」と明記することを求めます。

 

現在、政府は、指針案についてのパブリックコメントを募集しています。締め切りは12月20日です。今回の指針案をより実効性のあるものとするため、多くの当事者や関係者に意見を提出していただけるよう呼びかけます。私たちは、指針案をより良いものに改善するために、みなさんと共に取り組みを進めていきたいと思います。

 

)4の措置(雇用労働者を対象とする事業主が講ずべき措置の内容)とは:

(1)ハラスメントを行ってはならない旨の方針等の明確化及びその周知・啓発

(2)相談に応じ、適切な対応するために必要な体制の整備

(3)ハラスメントが起きた後の迅速かつ適切な対応

(4)プライバシーの保護、相談したことなどを理由とする不利益な取り扱いをしないこと 

 

 

リンク:指針案

https://www.mhlw.go.jp/content/11909500/000568624.pdf

 

リンク:パブコメ提出先

https://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495190288&Mode=0

 


「職場におけるパワーハラスメントに関して雇用管理上講ずべき

措置等に関する指針の素案」に関する緊急声明

 

2019年10月23日

協同組合日本俳優連合

日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)フリーランス連絡会

一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会

 

2019年10月21日、厚生労働省労働政策審議会雇用環境・均等分科会において、「職場におけるパワーハラスメントに関して雇用管理上講ずべき措置等に関する指針の素案」(以下、指針案)が出されました。この中の「6 事業主が自らの雇用する労働者以外の者に対する言動に関し行うことが望ましい取組の内容」のところに、以下の文言が入りました。

〇事業主は、当該事業主が雇用する労働者が、他の労働者のみならず、個人事業主、インターンシップを行っている者等の労働者以外の者に対する言動についても必要な注意を払うよう配慮するとともに、事業主自らと労働者も、労働者以外の者に対する言動について必要な注意を払うよう努めることが望ましい。

〇こうした責務の趣旨も踏まえ、事業主は、パワーハラスメントを行ってはならない旨の方針の明確化等を行う際に、当該事業主の雇用する労働者以外の者に対する言動についても、同様の方針を併せて示すことが望ましい。

 「フリーランスへの言動について注意を払う」という文言が入ったことは一歩前進ですが、これでは実効性あるハラスメント対策とはなりえません。以下の問題点を指摘し、修正を求めます。

 

1、参議院附帯決議十五では、フリーランスへのハラスメントを防止するため、「指針等で必要な対策を講ずること」と書かれています。「対策」とは、問題状況に対してとる方策(手段)ですから、その方策を具体的に示す必要があります。しかし、指針案には「指針の明確化を行う際にフリーランスも含める」こと以外の具体的な対策が書かれておらず、実際にフリーランスへのハラスメントが行われた場合にどう対応すればよいのかなど、事業主にとってもわかりづらい内容となっているのではないかと思います。

2、同附帯決議九では、「2 自社の労働者が取引先…等に対して行ったハラスメントも雇用管理上の配慮が求められること」を明記することと書かれています。つまり、指針案「4 事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関し雇用管理上講ずべき措置の内容」をフリーランスへの配慮義務として指針に明記する必要があるということです。「雇用管理上講ずべき措置の内容」には、①方針等の明確化、周知、②相談体制の整備、③事後の迅速かつ適切な対応、④プライバシー保護、不利益取り扱いの禁止などがありますが、指針案では、フリーランスに対しては「方針の明確化」しか入っていません。フリーランスは、労働局など行政の窓口も使えない状況で、現状では相談先がありません。それが、フリーランスがハラスメントに対して声をあげられない原因の一つであることが、私たちの実態調査で明らかになっています。相談体制の整備を含む上記4点は、フリーランスへのハラスメント対策として必要不可欠のものです。

3、同附帯決議二十一には、「第三者に対するハラスメントに関わる対策の在り方について、検討を行うこと」と書かれています。審議を拙速に進めず、フリーランスを含む第三者に対する実効性あるハラスメント対策について、この先も時間をかけて議論をすることを要望します。

 

内閣府の調査では、フリーランスは副業も含めて341万人といわれています。今後も増えるであろうフリーランスの就業環境を整えるためには、ハラスメント問題への対処を欠くことはできません。衆参両院の附帯決議を適切に反映させた指針となることを求めます。 


電子署名にご協力をお願いいたします!  

https://www.change.org/stop-harassment

 

フリーランス・芸能関係者もハラスメント防止法の対象にしてください!  #STOPハラスメント

 

■フリーランスへのハラスメントは無法地帯

2019年5月にハラスメント防止法等が成立し、労働者保護のための措置義務が事業者に課されました。しかし、フリーランスや求職者など雇用されていない人については法律に規定がなく、防止の配慮や措置の責任者が存在しない無法地帯となっています。相談窓口でフリーランスは門前払いになることも珍しくありません。

 

私たち日本俳優連合・MICフリーランス連絡会・フリーランス協会は、国内で俳優・声優、ライター、アニメ・映像制作、ITエンジニアなどフリーランスで仕事をした経験のある、計1218人の声を集めました。

〇殴られたり蹴られたり、翌日は病院に行き休んだ日もあった。(男性30代、映像制作技術者)

〇イラストの権利を主張した際、金の亡者と言われ謝罪させられた。(女性20代、イラストレーター)

〇主催者の自宅で稽古をすると言われて行ったら、お酒を飲まされて性的な行為をさせられた。(女性20代、女優)

 

これらは自由記述回答の一部です。回答者の61.6%がパワハラ、36.6%がセクハラの被害経験があると答えています。

 

▶調査結果の詳細及び要望書 https://blog.freelance-jp.org/20190910-5309/

▶調査結果に関する報道一覧 https://blog.freelance-jp.org/20190912-5405/

 

業界内の狭い人間関係の中で働くフリーランスにとっては、ハラスメント被害をだれかに相談することだけでも仕事に支障を来すリスクを伴う、勇気が要ることです。

それにも関わらず1218名もの悲痛な声が集まった理由は、何とかこの状況を変えてほしいという切実な想いと、

この秋開催される労働政策審議会で、なんとかフリーランスに対するハラスメント対策を前に進めてほしいという期待に他なりません。

私たちは厚生労働省の関係者に対し、調査結果を踏まえて、フリーランスに対するハラスメント対策を進めるために声を上げています。一緒に声をあげてください。

 

 



放送スタッフユニオンとは

 放送スタッフユニオンは、1992年に設立された、放送にかかわる仕事をしている人なら誰でも「個人」で加入できる労働組合です。組合事務所は民放労連本部内にあります。

 例えば、「フリーで仕事をしている」「派遣社員である」「契約社員、アルバイトで勤務会社の組合に規約上入れない」「勤務先のプロダクションに組合がない」など“労働組合とは無縁”と思っている方でも、放送の仕事をしている方なら、雇用形態や職種にかかわりなく、誰でも加入できます。

 雇用の多様化にともなって立場の弱い働き手が増えている今、一方的な賃金カット、賃金・残業代の未払い、派遣切り・雇い止め、またパワハラ・セクハラなど、個人の力だけでは解決できない問題が頻繁に起こるようになりました。それらの問題に対して放送スタッフユニオンは、「労働組合」として経営側と交渉し、場合によっては労働委員会や裁判で問題を解決しています。さらに、組合費の一部を掛け金とし、病気や怪我で治療、入院が必要となった時に共済金を支給する共済制度も設け、万一の時の保障にも備えています。

 これまで放送スタッフユニオンの経験豊富なスタッフが、企業側の一方的な解雇、降格、手当の未払いなどに対応し、組合員となった人たちの権利を守ってきました。弁護士費用等、経費が掛かる場合は放送スタッフユニオンが一旦立て替え、解決後清算するということもできます。また、自社に組合がないため一時的に放送スタッフユニオンに加入し、そこから自分たちで社内の有志を募り組合を作っていったケースもあります。

 現在、民放労連には、この放送スタッフユニオンのように個人で加入できる組合は東京と大阪、岡山にあるだけですが、その他の地域でも、民放労連の各地連と地域の誰でも入れる組合が連絡をとりあい、対応できる体制を整えています。

 

放送スタッフユニオン加入について

 

放送局、放送関連の仕事をされている方はどなたでも加入できます。


放送スタッフユニオンに加入をご希望の方は

まずは放送スタッフユニオンへご連絡ください。必要な申込書等をお渡しいたします。

連絡先 staffunion★minpororen.jp 送信時に★を@に変えてください。

    0120-117-995

会費は月額2500円です。(組合費2000円+共済費500円*「労働共済制度」をご覧ください)


労働共済制度

 

放送スタッフユニオンでは、2001年12月1日から労働共済制度を発足させています。

月額500円で、2つの共済金プラス1(組合活動事故見舞金)が受けられます。

 

放送スタッフユニオンは、組合員一人につき、2つの共済を契約しています。

① 組織・医療共済 4口 400円(月額)

② 交通災害共済  1口 100円(月額)

また、労連会費を納めている組合員は、自動的に

組合員1人につき5口500円(月額)を納入すると、次のような共済金が支給される仕組みです。

① 組織・医療共済

病気やケガによる入院・安静休業に対する保障制度です。

月額掛金4口400円

 ・病気・ケガ入院   1日以上180日限度     日額2,000円

 ・安静休業      連続7日以上90日限度    日額1,000円

 注:安静休業とは、医師が「労務不能または安静加療が必要」と判断し、かつ、仕事を休業した期間をいいます。

 

② 組織・交通災害共済

交通事故を直接の原因とする①死亡、②障害、③入院、④通院に対する保障制度です。

月額掛金2口 100円

 ・死亡   交通事故を直接の原因とする、事故の日から180日以内の死亡

       共済金 2,000,000円

 ・障害   交通事故を直接の原因とする事故の日から180日以内の後遺障害

       労基法「身体障害等級表」1級から14級

       共済金 2,000,000円から80,000円

 ・入院   交通事故を直接の原因とする事故の日から180日以内に始まる入院(1日~180日) 日額 3,000円

 ・通院   交通事故を直接の原因とする事故の日から180日以内に始まる通院(1日~90日)  日額 1,000円

 注:【入院+通院(90日限度)】の場合は合計180日が限度です。